PDO & PGI

欧州連合（EU）の原産地名称保護制度

欧州連合（EU）の原産地名称保護制度とは、食料品の原産地名を保護し、それら食品の特徴を認定・振興するための制度である。原産地名称保護制度より保護されている農産物・食品は、 人間の知恵とヨーロッパ固有の環境要因の組み合わせの成果を象徴し、その産地の特徴・伝統を表示する。要するに、ヨーロッパ産の食品・ワインの卓越を代表する。

PDO – Protected Designation of Origin（原産地呼称保護）

ヨーロッパ各国の表記方法

場合によって、欧州連合の各国は、PDOに相当する表記もある。例えば、イタリアのDOCG（Denominazione di Origine Controllata e Garantita、統制保証原産地呼称）とDOC（Denominazione di Origine Controllata、統制原産地呼称）、どちらもEUにおけるPDOに相当する。同様に、DO（Denominación de Origen）もDOCa（Denominación de Origen Calificada）もPDOの表記に含まれている。

数字で見るPDOワイン

イタリアのPDO製品は573種があり、167種の食料品と406種のワイン・スピリッツから成り立っている。一方、スペインはワイン92種を含む197種のPDO製品が誇る。

PGI – Protected Geographical Indication (地理的表示保護)

地理的表示保護(PGI: Protected Geographical Indication)とは、 特定の場所、地域、または国を原産地としており、品質、評判、その他の特性が、本質的に原産地に起因していることを指している表示である。 生産・加工・製造の 少なくとも一段階がその地域で行われなければならない。

製品の起源を分かりやすくするため、PGIという頭字語は常に地名、まれに国名と結びついている。

ヨーロッパ各国の表記方法

イタリアでは、ワインのラベルで、PGIはIGP（Indicazione Geografica Protetta、保護指定地域表示）またはIGT(Indicazione Geografica Tipica、特性地域表示)と示されるが、スペインではVdTまたはVT(Vin de la Tierra)になる場合もある。

数字で見るPGI

イタリアでは現在、PGI製品が248種あり、その中にはワインとスピリッツが118種に及ぶ。一方、スペインはPGI製品が152種もあり、それの62種はワインとスピリッツのカテゴリーに属する。