ロシアでは新たに地理的表示(GI)法が導入されることが決定しました。新しいG I法の下で、地理的表示が知的財産として認められました。これにより、適度飲酒および高品質なワインの消費へ重要な一歩が踏み出されました。E Uプロジェクト『Native Grapes Academy』(ネイティブ・グレープズ・アカデミー、省略:NGA)が同じ目標に向かい、ロシアでヨーロッパ産ワインを巡るマスター・コースかつ試飲会を開催します。マスター・コースは『Native Grape Odyssey Maestro Course』と称され、ロッテホテル・モスクワにて10月28日から11月1日にかけて開催される予定です。
NGAプロジェクトの第一イベントからまだ1ヶ月しか経っておりませんが、もう出発の時が来ました。今回の目的地はモスクワです。以前のイベントのように、今回も5日間のワインマスター・コースが開催されます。コース名は、『Native Grape Odyssey Maestro Course』(NGOマエストロ)です。このコースでは、ヨーロッパの原産地呼称制度に焦点を当て、ヨーロッパ産のハイクオリティーワインを巡ります。
ロシアのワイン市場の状況を踏まえ、NGO マエストロ・コースが好意的に受容されると期待できます 。世界保健機関(WHO)が2019年11月1日に発表した報告書によると、ロシアのアルコール消費量は2003年から2016年にかけて40%以上減少しました。こうした傾向は、人口の生活習慣の変化と適度消費の普及を示しており、偽造品の流通に対する規制をはじめ、反アルコール政策の結果です。偽造品は現品よりアルコールの含有量が多いため、消費者に健康被害などの影響を及ぼします。より最近に、「本物の産品」の需要に応え、プーチン大統領は地理的表示が知的財産として認められる法案に署名しました。新しいG I法の下で、地理的表示は「農林水産物・食品等の名称で、その名称から当該産品の産地を特定でき、産品の品質や社会的評価等の確立した特性が当該産地と結び付いているということを特定できる名称の表示」(参考:Mondaq)として保証されます。
市場動向に沿って、NGAプロジェクトは業界関係者向けの教育プログラムを提供しており、今度はプログラムを完成した彼らに消費者を教育していただくことを目指しております。5日間のマスターコースを中心としたこのプログラムでは、演繹的な方法に従って、まず産地の特徴や伝統を説明し、よってワインの特徴を解説します。
今回の講師は、ヴェロニカ・デニーソヴァ (Veronika Denisova)とヴラディスラフ・ マーキン(Vladislav Markin)です。2人は、Vinitaly International Academy (VIA)公認のイタリアン・ワイン・アンバサダーである以上、デニーソヴァはEnotriaワインスクールの講師かつ副校長、マーキンはL’Appartement 83ワインスクールの講師、2人とも講師として経験を積んできました。
プロジェクトは教育だけでなく、ヨーロッパと対象国の間の架け橋を果たすことも目標としております。そのため、10月28日、ロッテホテルにてウオーク・アラウンド・テイスティング式の試飲会も行います。これにより、受講者たちは更なる多くのワインに触れ、そのクオリティーの裏にある「手」が実感できます。講師のマーキンにとって、試飲会の長所は次のような点にある。「生産者と話すのは常にいい経験になります。生産者と対面することで、そのワインの裏にある『フィロソフィー』や『ストーリー』が分かります。まるで生産者を通じてテロワールを感じるようです」。おまけに、試飲会は世界最大規模のワイン見本市、Vinitalyが主催するVinitaly Russiaと同時に行われ、数えきれないワインを探検できるまたとない機会です。
しかし、NGAプロジェクトの冒険がここで終わりません。NGOマエストロ&試飲会は東京にも開催されます。参加をご希望の方は下記のリンクよりお申し込みください。
japan.nativegrapeodyssey.com/apply-japan/
【Native Grape Odyssey について】
Native Grape Odyssey(NGO)は、Native Grapes Academy(NGA)というプロジェクトのブランドである。 Native Grapes Academy(NGA)は、ヨーロッパの PDO ワインや PGI ワインを、日本やカナダ、ロシアを中心に世界へ推進することを目的とした教育プロジェクトであり、欧州連合(EU)より融資を受け、Unione Italiana Vini(UVI)と Interprofesional del Vino de Espana(OIVE)の二つの組織によって運営されている。この目的の達成に向け、日本、カナダ、ロシアの3カ国とイタリアのヴェローナにおいて、 各国で活躍されているワイン専門家やインフルエンサーを招待し、セミナーやワークショップ、B to B ミーティングを開催する予定だ。2019 年〜2022 年の3年間にわたって開催されるこれらのイベントは、 ヨーロッパの土着品種のブドウとそれらを原料として作られるワイン――中でもとりわけ長い伝統と高い品質を誇るイタリア産およびスペイン産のワイン――のイメージ向上と普及を目的としている。