カナダとロシアで好評を得たワインコース、『Native Grape Odyssey Maestro course』は日本でも開催されることとなりました。業界関係者を対象とし、イタリアとスペインの土着品種について知識を深めることを目標としています。最終日に100以上のハイクオリティワインを展示する試飲会も開催される予定です。
いよいよ今年最後のイベントが近づいております。『Native Grapes Academy』(ネイティブ・グレープズ・アカデミー、省略:NGA)プロジェクトの一環として、『Native Grape Odyssey Maestro Course』(ネイティブ・グレープ・オデッセイ・マエストロ・コース、省略:NGOマエストロ)東京編は12月2日(月)〜6日(金)に開催されます。ロシアとカナダでも行われたこのワインコースでは、EU原産地呼称制度の認定ワイン、すなわち「ハイクオリティワイン」を巡ります。
日本には「ワイン文化」といえるものが昔から存在していないかもしれませんが、ここ数年間でワインの消費は確実に増加してきました。この現象は「ワインルネッサンス」とも呼ばれています。日本のワイン市場に関するGAINレポート(Japan Wine Market Overview)によると、輸入は10億6500万ドル、すなわちワイン市場全体の70%を占めております。ラグビーワールドカップ、またオリンピックが迫っており、観光客の急速な増加とともに、製品の輸入も更に増加すると推定されております。日本が食料を輸入している国々の中で、イタリアとスペインはそれぞれ2位と5位であり、貴重な役割を果たしております。
しかし、ヨーロッパの商品が徐々に流行しているにもかかわらず、それに関する情報がまだ不足しております。とりわけワインはそうです。日本のワイン業界を代表するNGAプロジェクト参加者たちによると、業界関係者の中にもEUの原産地呼称制度がよく理解されていない場合があります。日本のワイン市場の状況を見極めるために、業界関係者を対象とした無記名アンケートを実施しました。回答の中で、こんな意見もありました。
「日本にはワインのことがあまり分からないまま頻繁に飲んでいる人がたくさんいます。その人たちが求めているのは美味しいワインです。PDOやPGIワインは質の証拠であることさえ伝えれば、彼らは上質ワインの方を選ぶに違いない。」
以上のことから分かるように、日本人の消費者にとって商品の質が非常に重要です。それに関して、イタリア文化会館-東京館長のパオロ・カルヴェッティは下記のように述べました。
「日本人は品質を非常に重視すると思います。何かを決める時に慎重と注意深いかもしれませんが、一度決心したら、素晴らしい決意と忠誠心を見せます。」
このような状況を踏まえると、NGO マエストロ・コースが好意的に受容されると推定できます。コースの5日間にわたってイタリアとスペインの土着品種について深い知識を身につけていただきます。最終日の試験をパスする方は『ヨーロピアンクオリティワインヒーロー』の認定証を授与され、日本におけるイタリア・スペインワインの代弁者という役割を果たすことが期待されます。
こういったワインコースの講師を務めるのは、日本在住ワインスペシャリストの2人、アーヴィング・ ソ (Irving So)とロディ・ロプナー(Roddy Ropner)です。2人とも長年日本で活躍しており、日本のワイン市場と海外の製品、両方とも熟知しております。会場はパリ発祥の一流ワインスクール、アカデミー・デュ・ヴァンとなります。
コースに加えて、最終日(12月6日14:00〜)にウオーク・アラウンド・テイスティング式の試飲会が開催されます。NGOマエストロの受講者を含め、ワイン業界関係者100名ぐらいが参加する予定です。100以上のワインの揃えたブースを巡りながらインポーターや業界関係者とネットワーキングができる、またとない機会です。参加をご希望の方は下記のリンクよりお申し込みください。
japan.nativegrapeodyssey.com/apply-for-ngo-walk-around-tasting/
Native Grape Odyssey について】
Native Grape Odyssey(NGO)は、Native Grapes Academy(NGA)というプロジェクトのブランドである。 Native Grapes Academy(NGA)は、ヨーロッパの PDO ワインや PGI ワインを、日本やカナダ、ロシアを中心に世界へ推進することを目的とした教育プロジェクトであり、欧州連合(EU)より融資を受け、Unione Italiana Vini(UVI)と Interprofesional del Vino de Espana(OIVE)の二つの組織によって運営されている。この目的の達成に向け、日本、カナダ、ロシアの3カ国とイタリアのヴェローナにおいて、 各国で活躍されているワイン専門家やインフルエンサーを招待し、セミナーやワークショップ、B to B ミーティングを開催する予定だ。2019 年〜2022 年の3年間にわたって開催されるこれらのイベントは、 ヨーロッパの土着品種のブドウとそれらを原料として作られるワイン――中でもとりわけ長い伝統と高い品質を誇るイタリア産およびスペイン産のワイン――のイメージ向上と普及を目的としている。